ロス・マクドナルドの同名の原作をウィリアム・ゴールドマンが脚色し「第3の男」のジャック・スマイトが監督したハードボイルド・アクション。撮影はコンラッド・ホール、音楽は「いそしぎ」のジョニー・マンデルが担当した。出演は「逆転」のポール・ニューマン、「マドリードで乾杯」のパメラ・ティフィン、「バイ・バイ・バーディー」のジャネット・リー、「いつか見た青い空」のシェリー・ウィンタース、「エデンの東」のジュリー・ハリス、「求婚専科」のローレン・バコール、「ピンクの豹」のロバート・ワグナーなど。製作には、ジェリー・ガーシュインとエリオット・カストナーが共同であたった。
動く標的評論(3)
総合60点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
貧乏で家庭も壊れていてしがない探偵稼業だが、事件の捜査でそのたくましさを見せる男をポール・ニューマンが演じる。このような駄目男だが危険に立ち向かう強い人物像を活躍させるという形式をこの時代に作り上げたというのは目新しかったのだろうか。今となってはありふれた形式で見慣れたものだが、犯罪の謎解きも行き当たりばったりで緻密性がないし、物語も演出も少々古くてそれほど面白いとは思えなかった。誘拐された富豪が山を寄付したのが不法移民の隠し場所になっていることや、そのことと犯人たちとの関係も説明がなくてわかりづらい。せっかくの車を使った活劇場面も合成なことがわかるのは失望する。
ポールニューマンは渋いがストーリーはダラダラ長く、説明がないのでよくわからない。終わり方も?