日本酒造りが盛んな広島の町で日本で初めて吟醸酒をつくった三浦仙三郎の酒づくりの思いに触発され、酒づくりの道を歩み始める女性の姿を描いた人間ドラマ。東京で夢破れ、故郷の広島に帰ってきた永峯明日香。三浦仙三郎の杜氏の末裔が継いだ酒蔵で育った彼女は、酒づくりに興味はあったものの、養女であったことから実家を継ぐことはそぐわないと、酒づくりを避けて生きてきた。目標を見失っていた明日香は父が家宝とする仙三郎の手記を目にする。明治初期、新米酒造家だった仙三郎は、醸造中に中の酒が腐る「腐造」に何度も見舞われる。さまざまな逆境の中、腐造を起こさずに安定した日本酒醸造技術の確立に研鑽を重ね、ついに軟水による低温醸造法を導き出す。明日香は手記に書かれた、「100回試して、1000回改める」という「百試千改」の思いに強く惹かれていく。主人公・明日香役を「大綱引の恋」、ドラマ「コード・ブルー
ドクターヘリ緊急救命」シリーズの比嘉愛未が演じる。
吟ずる者たち評論(4)
比嘉愛未さんは綺麗でした。本当に綺麗でした。
『運だぜ!アート』のluckygenderでした
高校卒業後上京し東京で仕事していたが、挫折し、故郷の広島に帰ってきた永峯明日香(比嘉愛未)は、日本で初めて軟水で低温長期醸造の吟醸酒を作った三浦仙三郎の杜氏が継いだ酒蔵の家で育った。彼女は、幼い頃から酒づくりに興味はあったものの、ある時、自分が両親の実子ではなく養女だと知ってから実家の酒蔵を継ぐのは自分じゃなく、両親の実子の弟だと思って、酒づくりからは避けて生活していた。
東京で目標を見失っていた明日香は、実家で父が家宝としていた仙三郎の手記をみつけた。
明治初期、酒造家だった仙三郎(中村俊介)は、醸造中に酒が腐る「腐造」に何度も遭遇した。腐造せず安定した日本酒醸造技術の確立のためさまざまな温度や時間を変えた試作を重ね、広島の水が兵庫の灘とは違う軟水である事を知り、ついに軟水による低温醸造法を開発した。
明日香は手記に書かれた、「100回試して、1000回改める」という「百試千改」の言葉に感動し、自分も倒れた父の想いを実現しようと酒造りに挑戦する話。
明日香が三浦仙三郎の手記を読むと、中村俊介や戸田菜緒の明治時代に場面が飛び、現代と明治時代が行ったり来たりして進む。最初はちょっと戸惑ったが、登場人物を把握出来てきたら問題なかった。
比嘉愛未、大和田獏達の現代よりも中村俊介、戸田菜緒たちの明治時代に重向を置いて、三浦仙三郎の偉業を紹介する作品だったのかも。
美味しい日本酒が飲みたくなった。
三浦仙三郎役の中村俊介と明日香役の比嘉愛未が良かった。
11月5日追記
舞台挨拶付きの回を観賞。
前回時代が飛んで最初は混乱してたのが全く無く、明日香の心情変化も堪能できた。
比嘉愛未、中村俊介、油谷監督が登壇したが、生の比嘉愛未は背が高くスタイル抜群で美しかった。背中がパックリ開いたドレスも色っぽかった。
「オール広島ロケ」とはきいていたが、なにげない室内の一つ一つのシーンや東京のシーンまでも広島ロケという徹底ぶりにはビックリしました。
つくりは、いろんな意味で『2時間ドラマ』っぽく感じました。だから家庭のDVDでも十分楽しめそうです。
舞台となる各地域の距離感も地元出身監督&脚本家のためかバッチシでした。
ストーリーは、観ていて最初ちょっともたついた感をおぼえたのですが、途中からスピーディーに話が進み引き込まれていきます。現代と明治時代の話が両立して進んでいき、話の割合は現代3割明治7割ぐらいでちょうどいい感じでした。
明治時代実在した3人が、地域特有のしがらみや伝統特有のしがらみがあるなか、それに抗うことはなく、しかし進歩を求め同時に地域のためも想い愚直に歩んでいく姿は、同じ人間として心にぐっときます。その3人が活躍した舞台が私の地元となると、同郷としてもうたまりませんでした。
そして、この作品全体に流れている、「どんなに素晴らしい出来事・実績でも、それがたとえ自らが成し得た出来事・実績だとしても、それに固執することなく、常に進歩を求めていくことの大切さと素晴らしさ」を一貫して伝えようとしているところが大変気持ちよく感じました。
思っていた以上に素晴らしい作品でした。
追記
劇中の会話は、ほとんどが濃い広島弁(広島弁でいうと『濃いい』(笑))でなされています(字幕なし)(笑)。