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隠し剣 鬼の爪評論(16)
不器用だが、真っ直ぐ生きていた侍の物語。役者の演技力が本当にすごく、観ている間ずっと引き込まれました。松たか子がすごくいい。ストーリーはたそがれ清兵衛に確かに似ているところもありますが、宗蔵の行動力はすごいですね。特にきえを迎えに行くところ。自分の気持ちに真っ直ぐ生きている感じがひしひしとつたわり、清兵衛とはまた違ったタイプの理想の男だと思いました。希望に溢れた作品です。本当に観てよかった!!オススメします。
山田洋次監督作品の雰囲気が強く、時代劇なのに現代劇的な演出がされており、サラリーマン的な侍が多く登場する。
藤沢周平原作の短編は未読で、米沢の訛りが「たそがれ清兵衛」と同じだか、訛りに拘りすぎず、標準語のセリフが入って物語は伝わりやすい。
ままならぬ侍勤めに嫌気がさす過程を見せてくれるが、謀反の侍の討ち手になり、討ち取っていく所は「たそがれ清兵衛」と似ているのでその辺はどうか?と思う。
隠し剣 鬼の爪も悪家老(笑)緒形拳を一瞬で仕留める為だけに使っているが、敢えて地味な演出にしたのか?
タイトルになっているのに、この扱い。
憎たらしい家老を派手な演出で仕留めて欲しかったなぁ~。
だから悔しさやモヤモヤが残らずスッキリと終わってくれた。
武士同士の戦いならいざ知らず、罪人相手に卑怯も何もない。
それをいうなら刀も抜いていない永瀬に斬りかかる小澤の方がおかしい。
鬼の爪、どんな技かとワクワクしてたら忍びの技みたいだった。
まぁそりゃゲームみたいな必殺技なわけはない。
一撃必殺見事だった。
すっげー面白かったーと思った作品ではないけど、清々しく見終われたのは良かった。
「たそがれ清兵衛」とよく似ています。俳優も一部被っています。
違いと言えば、ヒロインのほうが格下の身分で、新しい価値観の広まりとそれに抵抗する古い体制の対立が、若侍vs老侍、江戸vs田舎、倒幕(謀反)vs幕府という構図でより明確に描かれています。主人公宗蔵も、頭では銃や西洋式軍隊を受け入れつつも、やはり心は侍、刀で死ぬべきといった考えでしょうか。
宗蔵は恐らく初恋の?きよ一途、旧友とその妻の分まで仇を討つという、筋の通った信念の持ち主で、好感を持ちました。女性のために活躍する姿が素敵(≧∀≦)。悪徳家老もやっつけてくれて勧善懲悪でスッキリしますが、果し合いは清兵衛の方が見応えありました。鬼の爪はここぞという時にしか使えないんでしょうね。死因がバレてしまうから。