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ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島評論(13)
2005年に上映されたワンピースアニメ映画。
監督は「時をかける少女」や「サマーウォーズ」、「バケモノの子」などで知られる細田守さんです。
実はこの映画が長編アニメーション映画の初作品だそうです。
細田守監督の世界観がクオリティー高く描かれています。
映画ストロングワールド以前の作品は、尾田栄一郎さんが大きく作品に携わっていない分、描かれ方の自由度も高く、ワンピースの大ファンでもあるポケモントレーナーみゆきは、ある意味別の作品として楽しんでいます。
この作品では、原作のワンピースとは描かれる角度が違う感覚で、「仲間の絆」を考えさせられるストーリーになっています。
普段は言わないであろう表現、されないであろう映像の描写が細田守監督風。
ホラーのような恐怖すら感じる展開にも注目です。
ルフィたちがオマツリ男爵と対峙する中で、仲間を失った人の考え、仲間を失おうとしている人の想いが交錯します。
ルフィはどう立ち向かっていくのか。
ぜひ観てみてくださいね。
★大好きなポケモンに例えると★
ロゼリア
可愛い花の裏側にある顔の恐怖!綺麗な花にはトゲがあります。
子供はトラウマでしょうが、
ワンピにダークや不気味さがこれだけ詰まった演出は逆に新鮮で楽しめた。
本作が異作といわれるのは、ルフィが完全に一人になる点でしょうか...
ロビンやサンジが一味を去った時、彼は本音を聞くため奮起します。
エースが死んだとき、彼はまだ一味の仲間がいると元気を取り戻します。
しかし、本作では彼以外の仲間が死んだことが告げられルフィ完全に一人孤独となります。
その時、ルフィがどう行動するのかそれが本作の主軸でもあるのかと思えます。
本作でやりたかったことは興味が惹かれますし見てみたい気持ちがあるのですが
本作ではそのアンサーが”新しい仲間を創っていいんだよ”となっているのがかなり違和感
まぁ、6人の仲間が一瞬で全滅という異常事態でその結論はありかなぁと思いますが
繋がりがテーマなワンピースでわざわざやる意味というか違和感が抜き出てしまうかなぁ....
とはいえ、話のテンポなどは細田守監督の良さが存分に出ていますしお勧めできます
細田監督いわく
「ルフィの目的は、ひとつなぎの財宝を見つけて
海賊王になる事であって、今の仲間と冒険する事ではないんだもの。
逆に言えば、ひとつなぎの財宝を見つけるために、
仲間が必要だと言ってるわけで。そういう人物なんだよね。」
ソース(tp://www.style.fm/as/13_special/mini_050815.shtml)
と、あくまで夢をかなえるための「道具」みたいな言い方をしてますが
ここが根本的に「原作」のルフィ像と違う。
クマに仲間全員をバラバラにされただけでも
「何が船長だ...何が海賊王だ...」
と、号泣しており、
“仲間を守れなかったり、仲間を失ってまで叶える夢などありはしない”
というのが「原作」のルフィ像だったはず。。。
とはいえ、本作品は原作に対して
少なからず影響を及ぼしている点も見受けられます。
(例えば、仲間と離れ離れになってもイワやクロコ、
ジンベエと手を組んでエース救出のために前進するところは
お茶の間海賊団やちょび髭海賊団を彷彿とさせます)
これらの点から、
ある海賊の船長としての物語だったら
名作になり得たのかもしれませんが、
“One Piece”と銘打っている以上
キャラ崩壊させては元も子もないと感じたため、
1点をつけさせて頂きました。
前半の会話や音、アクション、どれもテンポが良くとても見やすい。さらにCGの使い方や作画が素晴らしいので楽しい世界に引き込まれます。
そこからのどん底シリアス。前半の明るいシーンから後半の暗いシーンに向かうグラデーションが秀逸。
ただ少しキャラクターの感情に無理が感じられます。というより普段のワンピースと若干性格が違います。そもそも「麦わら海賊団が仲間割れする」というのが無理があるのかもしれません。
しかし、それを除いても良作。自分の仲間を守るために人の仲間が犠牲になる。実はルフィも男爵も変わらないんじゃないかな、と思いました。
生贄は道徳的に…って思うかもしれないけど、海賊ですし。両方。